2006年1月18日(水)20:26

ドヴィルパン仏首相は一層の独仏協力を求める

ベルリン/ストラスブール(AFP)

フランスのドミニク・ドヴィルパン首相はドイツとフランスに対し、安全、健康、エネルギーの分野でEU内の協力を一層深めるよう求めた。「独仏関係は常に欧州統合のエンジンの役割を果たしてきた」と首相はベルリンのフンボルト大学での演説で語った。先行的協力が可能な分野として、首相は欧州に流入する非合法移民対策を挙げた。

たとえば「真の欧州警察」の創設などが考えられる。この件でドイツとフランスは独仏国境警察隊を創設することにより、先駆的役割を果たすことができる、とドヴィルパン首相は語った。

さらにドヴィルパン首相はEU加盟国の企業税の調和に向けて、6月末までのオーストリア議長任期中に具体的な決定を行うよう主張した。また首相はEU内の学生プロジェクト、エラスムス計画の奨学金件数を倍増するよう提案し、大きな拍手を浴びた。

ドヴィルパン首相は、2005年フランスの国民投票で否決されたEU憲法については控えめな発言に留まった。首相は「プロジェクトの欧州(EU)」を主張し、ドイツの連邦議会と連邦参議院で批准されたEU憲法を断念しないと述べたドイツのアンゲラ・メルケル首相に理解を示した。重要なのは、拡大EUが25ヶ国の加盟国を抱えて「正しく機能」できるような諸機構を整備することだ、とドヴィルパン首相は語った。

EU議長を務めるオーストリアのヴォルフガング・シュッセル首相は、ストラスブールの欧州議会で演説し、EUの独自財源を拡大するよう求めた。シュッセル首相はEU税提唱の理由として、EUが必要財源のすべてを加盟国の厳しい予算に頼ることには無理があると述べた。これまでEUの独自財源としては輸入関税がある。この他にどのような独自財源が考えられるかについてはシュッセル首相は明言しなかった。

EU憲法の問題でシュッセル首相は、6月までにEUの将来に関する議論の行程表あるいは「タイムスケジュール付きのロードマップ」を発表すると述べた。この議論は欧州議会、欧州委員会、加盟国議会、ならびに欧州の一般市民との間で行われねばならないと首相は語った。

原題:Villepin will mehr deutsch-franzoesische Kooperation




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